イスラム教の預言者、ムハンマドの風刺画を掲載したことで知られるデンマークの新聞社などへの大規模なテロを企てたとして、イスラム過激派と見られる５人が、２９日、デンマークとスウェーデンの治安当局に逮捕されました。

      現地のメディアの報道などによりますと、逮捕されたのは、デンマークとスウェーデンに住むあわせて５人の容疑者で、いずれも国際テロ組織とのつながりがあるイスラム過激派グループのメンバーとみられています。この５人は、デンマークの首都コペンハーゲンにある、複数の新聞社が入居するビルへのテロ攻撃を計画していたということで、デンマークとスウェーデンの治安当局は、犯行に使おうとしていたとみられる機関銃や弾薬なども押収しました。テロが計画されたビルにある新聞社の１つは、５年前、イスラム教の預言者、ムハンマドを風刺する絵を掲載したことでも知られ、これをきっかけに世界各地ではイスラム教徒による抗議デモやデンマーク大使館への放火事件などが起きました。今回のテロ計画は実行間近だったとされ、デンマークのバーフォード法相は「犯人グループは可能なかぎり多くの人の殺害を狙っていた。デンマークではこれまでで最も深刻なテロ計画だ」と述べ、実行されていれば極めて深刻な事態になっていたとの見方を示しました。