日本人の笑い01

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 門《かど》 松《まつ》

 
 
  三味線《しやみせん》と鼓《つづみ》は江戸の飾り物
 
 近ごろは松の小枝を門口《かどぐち》にたてかけたり、輪飾りをぶら下げてお茶を濁すというケチなことになってしまったが、江戸時代の門松は豪勢なものであった。もともと門松は、平安《へいあん》時代の中期ごろから貴族社会でたてるようになり(それ以前は榊《さかき》)、それが民間にひろがって、竹をそえ、シダ、ユズリ葉をそえたシメ縄をかざるようになったのは、室町《むろまち》時代以後のことである。江戸時代になると、縁起《えんぎ》を祝う町人社会がさかえたので、それがいっそう豪華になり、ことに大名《だいみよう》屋敷の多い江戸では、趣向をこらしたものだ。
 鍋島《なべしま》家(佐賀藩)では、ワラで鼓の胴をつくって門松の上にかざり、三味線堀《しやみせんぼり》の佐竹《さたけ》家(秋田藩)では、門松のかわりに人飾りといって、体格のいい中間《ちゆうげん》をえりすぐって、門の左右に五、六人ずつならべたものだ。袴《はかま》のモモ立ちをとったいかめしい中間が、ひとかたまりずつ、作りつけの武者人形《むしやにんぎよう》のように突ったっている風景は、いかにも大名らしく、大江戸の春らしい。そこで、江戸びいきの庶民が、三味線(堀)と鼓は……、としゃれたわけだ。
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