『論語』の衛霊公篇-25

[白文]25.子曰、吾之於人也、誰毀誰誉、如有可誉者、其有所試矣、斯民也、三代之所以直道而行也、 

 
[書き下し文]子曰く、吾の人に於けるや、誰(たれ)をか毀り(そしり)誰をか誉めん(ほめん)。如し(もし)誉むる所の者あらば、それ試みる所あらん。斯の(この)民や、三代の直道(ちょくどう)にして行う所以(ゆえん)なり。 
 
[口語訳]先生が言われた。『私が人々に対する時には、誰かを褒めて誰かを否定するということはしない。もし褒めるべき人物がいれば、その実力を試してみてからである。この村の人民は、夏・殷・周の三代にわたって変わりなく、まっすぐな道に従って生きている人たちである。』
 
[解説]この『論語』の章は、『それ試みる所あらん』を『既に官吏採用試験を受けて採用されている』と解釈するか『その実力を試してみてから褒めるか批判するかを決める』と解釈するかによって変わってくる。しかし、結論としては、孔子が郷党(ふるさと)の人たちの『人柄の良さ・誠実な真面目さ』を肯定的に語ったと見ることができる。 
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