『論語』の述而篇-05

[白文]5.子曰、甚矣、吾衰也、久矣、吾不復夢見周公也。

 
[書き下し文]子曰く、甚だしいかな、吾の衰えたるや。久しいかな、吾復た(また)夢に周公を見ざること。
 
[口語訳]先生がおっしゃった。『ひどいものであるな、私の老いて衰えた姿は。長い時間が過ぎてしまったな、(理想とする)周公のお姿を夢で見なくなってから。』 
 
[解説]孔子が晩年になって、政治的な理想を遂に果たす事が出来なかった後悔を感じ、自分自身の老衰に対する憂いを訴えている章句である。孔子は若かりし頃には、自身が理想的な君子と考えていた周公旦を毎日のように夢で見ていたという。
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