『論語』の雍也篇-21

[白文]21.子曰、中人以上、可以語上也、中人以下、不可以語上也。

 
[書き下し文]子曰く、中人(ちゅうじん)より以上には、以て上(かみ)を語るべく、中人より以下には、以て上を語るべからず。
 
[口語訳]先生が言われた。『平均以上の知性・教養を持つ人物には、高度な難しい話をしてもよい。しかし、平均以下の知性・教養の持ち主に、高度な難しい話をしても得るものがない。』
 
[解説]孔子は知性の高低に関しては『生得説(遺伝説)』を取っていた雰囲気があるが、それは、生れ落ちた身分によって教育水準が決まることの多かった春秋戦国時代という時代背景からの影響も大きい。しかし、孔子は、人並みの平均的な知性があれば、『より高度な知識・技術・教養』を学習できる可能性があると考えており、『後天的な学習行動の有効性』は認めていると考えて良いだろう。
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