盎然春意 彩蝶纷飞

春告鳥(はるつげどり)がウグイスなら、春告虫はさて何だろう。思いめぐらせばモンシロチョウが頭に浮かぶ。菜の花畑をはずむように飛ぶ姿は、旧仮名で表す「てふてふ」の語感がよく似合う。

 
如果说黄莺是报春鸟,那么报春虫又是什么呢?思来想去,眼前浮现出纹白蝶的样子。如同在菜花田上跳舞的飞行姿态,与老外号“てふてふ”的语感非常匹配。
 
冬ごもりの虫が這(は)い出す二十四節気の啓蟄(けいちつ)を過ぎて、さらに分けた七十二候では「菜虫化蝶(なむしちょうとけす)」も近い。すなわち青虫が羽化する頃。手元の本にある「モンシロチョウの出現前線」に照らせば、今頃は九州や四国の南部あたりらしい。春風にのって北上の途についたばかりのようだ。
 
过了二十四节气的惊蛰,冬眠虫子就出窝了,如果再将节气细化为七十二气候的话,“菜虫化蝶”也快来到了。顺便说一句,这也是青虫化蝶的时候。我对照了手头书本上的“纹白蝶出现前线”,得知现在在九州和四国南部一带。它们乘着春天,踏上了北山的旅途。
 
チョウに限らず、春には様々な小さきものがお出ましになる。それら昆虫などが花粉を運ぶことで市場にもたらす価値は、世界で年間に最大66兆円にのぼると、国連の科学者組織が先ごろ発表した。
 
不仅是蝴蝶,在春天还有很多小东西会登场。前些时候,联合国科学组织发布了一则消息,全世界昆虫传播花粉所带来的市场价值在达到了66兆日元一年,创下了新的历史记录。
 
媒介するのはハチをはじめチョウ、カブトムシなどの昆虫、それに鳥、コウモリなどという。別の推計では、日本国内でも昆虫が農業にもたらす利益は年間約4700億円になるそうだ。恩恵を知れば虫けらなどとは蔑(さげす)めない。
 
这些传播花粉的生物有以凤蝶为首的蝴蝶、甲虫等昆虫、以及鸟和蝙蝠等等。根据其他推算,在日本国内,昆虫给农业带来的收益达到了每年4700亿日元左右。如果你知道了它们的巨大价值,你就不会去蔑视他们。
 
昨日に続いて生物の話になるが、この星の生きものは確認されているだけで約175万種にのぼっている。知られざる種を含めればはるかに膨大だ。それぞれが人知を超えて結びつき、作用し合って、豊かな生態系を作っている。
 
继续昨天的生物话题,地球上的生物仅得到确认的就有大约175万种。如果将未知的生物包括在内,其数量更大。各种生物以不可思议的方式互相联系,互相作用,并创造出了丰富的生态体系。
 
生物多様性とは、いわば地球上の「命のにぎわい」のこと。ところが今や、日々100種ほどが消滅しているとも言われる。人類の君臨によるところが大きいらしい。命ひしめく春のありがたさを、春の一日に考えてみたい。
 
所谓的生物多样性,就是地球上“生命的盛典”。然而在今天,据传言每天都有100多种生物在消失。这与人类霸占地球有很大的关系。希望大家在春天的某一日,思考一下生机勃勃的春日所带来的恩惠。
 
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