小倉百人一首(90)

 90、

見せばやな 雄島(をじま)のあまの 袖(そで)だにも ぬれにぞぬれし 色はかはらず
殷富門院大輔
 
【歌意】 涙で色が変わってしまった私の袖をお見せしたい?あの雄島の漁夫の袖さえ、濡れに濡れても色は変わっていないのに。
 
【作者】 (いんぷもんいんのたいふ) 1131?~1200?年 藤原信成(ふじわらののぶなり)の娘。後白河天皇の皇女、亮子(りょうし)内親王に仕える。
 
【説明】 源重之の「松島や雄島の磯にあさりせしあまの袖こそかくはぬれしか」を本歌取りしたもの。重之の袖は濡れただけだが、私の袖は濡れたうえに色まで変わってしまったという。
 
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