紫(むらさき)

紫草のことを単に紫ともいいます。といっても、紫草の花は白です。 

根から紫色の染料ができることから、こう呼ばれるようになりました。 
紫は、古代、最も高貴とされた色です。優美さ、神秘さを象徴する色でもあり、美しい女性にたとえられる色でもありました。 
~紫の ひともとゆゑに むさし野の 草はみながら あはれとぞ見る~ 
(「古今和歌集」よみ人しらず) 
紫が一本あるだけで、武蔵野の草すべてがいとおしく思われる・・・・・・。 
この場合の紫は、恋しい人のたとえ。その人の縁につながる人はすべて懐かしく思われる・・・・・・そんな意味です。 
ひとつのことを好きになると、それに関連することも好きになっていきますね。苦手なことの中にも、小さな紫の花を見つけませんか。
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