日语新闻:宮城 南三陸町で合同慰霊祭

 

  東日本大震災から18日で100日となり、542人が犠牲になった宮城県南三陸町では、津波の被害を免れたお寺で合同慰霊祭が営まれ、遺族などが亡くなった人たちを悼みました。

18日の慰霊祭は、南三陸町の中心部、志津川地区にある「大雄寺」で営まれ、遺族や地区の人たちなどが参列しました。住職がお経をあげるなか、参列した全員で手を合わせたあと、代表して南三陸町の佐藤仁町長が「震災から3か月がたちましたが、遺族の人たちの時計は止まったままです。復興への道は困難が多いですが、犠牲になった方々のお力添えをいただいて復興に全力を尽くしたいと思います」と追悼のことばを述べました。参列した1人で宮城県名取市に住む白井真己さん(49)は、父親の千葉一智さん(78)が入院していた公立志津川病院が津波で壊滅的な被害を受けました。一智さんは震災から100日が過ぎた今も行方が分かっていません。白井さんは100日の節目に気持ちに区切りをつけるため、18日の慰霊祭に母親の千葉夏子さん(77)と参列したということです。白井さんは慰霊祭に参列したあと、18日、初めて一智さんが入院していた病院と自宅の跡地を訪れ、うっすらと涙を浮かべながら一智さんの姿に思いをはせていました。白井さんは「震災から3か月がたちましたが、父親がいなくなったという実感はまだありません。きょうを節目に自分の気持ちに区切りをつけたいと思います」と話していました。また、母親の夏子さんは「退院が近づいていて、自宅も夫の生活を支援するため手すりをつけるなど準備をしていました。震災の当日はお父さんに食事を食べさせてあげたのが最後の思い出になりました」と話していました。

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