第四章:外交~中ロ関係

  中ロ関係 

 
 1949年10月2日に、中国とソ連は国交を樹立した。1991年8月に旧ソ連は解体し、12月27日に、中ロ両国は議事録に署名し、中国と旧ソ連との外交関係を解決した。2001年、中ロ両国の戦略協力パートナー関係は新しいレベルに引き上げられた。政治的相互信頼が強化され、ハイレベルの接触が緊密になった。江沢民国家主席はプーチン大統領と1年の間に3回の会談し、6回の電話会談をした。両国の首脳は2001年に両国善隣友好協力条約に調印し、共同声明を発表し、両国と両国人民の代々の友好と「永遠に敵とならず」という平和思想を法的な形で確定した。 
 
 2003年5月26日から28日まで、胡錦涛国家主席はロシアに対する公式訪問を行った。 
 
 2004年10月14日から16日にかけてプーチン大統領が訪中した。両国の元首は「中ロ共同声明」に調印し、「中ロ善隣友好協力条約」実施綱要(2005年-2008年)を批准したほか、「中華人民共和国とロシア連邦の中ロ国境東段(東部区間)に関する補足協定」や「中ロによるロシアのWTO加盟に関する市場進出許可協議」などの文書に調印した。 
 
 2005年5月8日から9日にかけて、胡錦涛国家主席がモスクワで行われたロシアの対独戦勝60周年記念式典に主席した。同年6月2日に、両国の外相は「中華人民共和国とロシア連邦による中ロ国境東段(東部区間)に関する補足協定」の批准書を交換し、両国の国境問題が徹底的に解決されたことを示した。7月1日に、ロシアを訪問中の胡錦涛国家主席とプーチン大統領は「21世紀国際秩序に関する中ロ共同声明」を発表し、21世紀の国際秩序を確立する21の主張を提出した。 
 
 2006年3月21日から22日にかけて、プーチン大統領が訪中した。両国の元首は「中ロ共同声明」を発表したほか、政治や外交、エネルギー、金融などの分野に及ぶ29の協力文書に調印した。また、「ロシア年」の開幕式と中ロ経済商工サミットの開幕式に出席した。 
 
 2007年3月26日から28日にかけて、胡錦涛国家主席がロシアを公式訪問し、「中国年」の開幕式などの活動に出席した。同年11月5日と6日の2日間、温家宝首相がロシアを公式訪問し、モスクワで行われた中ロ首相の第12次定期会合に出席した。 
 
 2008年10月14日、両国は黒瞎子島で中国人民共和国とロシア連邦の国境東段の標識の除幕式を行った。同年5月23日から24日にかけて、ロシアのメドベージェフ大統領が就任後初めて中国を訪問した。両国の元首は「重大な国際問題に関する中ロ共同声明」を発表した。10月27日に、温首相がロシアを訪問し、中ロ首相の第13次定期会合に出席した。 
 
 2009年6月、胡主席がロシアを訪問した。両国の元首は「中ロ元首モスクワ会合に関する共同声明」を発表し、「中ロの投資協力企画綱要」を批准した。 
 
 2010年9月26日から28日にかけて、ロシアのメドベージェフ大統領が訪中した。両国の元首は「戦略協力パートナーシップの全面的深化に関する中ロ共同声明」に調印したほか、「中ロ両国の元首による第2次世界大戦終了65周年に関する共同声明」を発表した。 
 
 2011年6月に、中ロ両国の元首がモスクワで会談したほか、「中ロ善隣友好協力条約」調印10周年記念音楽会に出席した。同年10月11日にロシアのプーチン首相が訪中し、中ロ首相の第16次定期会合に出席した。 
 
 ここ数年来、両国の経済貿易関係と経済技術協力が日増しに緊密になっているほか、文化、科学技術、教育の分野における両国の交流と協力もますます頻繁になっている。中国歌舞団、新疆歌舞団、中国作家代表団、北京梅蘭芳京劇団がロシアを訪れ、ロシアのクレムリン宮バレエ団、モスクワ古典バレエ団、サンクトぺテルブルク管弦楽団、モスクワ国立交響楽団などの文化芸術団が中国を訪問した。 
 
 中国とロシアは4370キロにわたる国境線でつながっている。両国間には歴史的な国境問題が残されている。現在、双方は両国国境条約を基盤にし、国際法の準則に基づいて平等に話し合い、互いに配慮し、譲り合いの精神に基づき長年にわたる交渉を通じて97%の国境線を確定した。 
 
 現在、中ロ国境線の東区間にある黒瞎子島とアバガイト洲渚の地区の国境線は今も確定しておらず、双方は公平かつ平等、相互理解という原則に基づき残された国境問のできるだけ早い解決を望んでいる。
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