第二章:政治~中国の政党(2)中国の民主諸党派

 2、 中国の民主諸党派 

 
 中国には、中国共産党のほか、中国国民党革命委員会・中国民主同盟・中国民主建国会・中国民主促進会・中国農工民主党・中国致公党・九三学社・台湾民主自治同盟の8つの政党がある。これらの党派は民主党派と呼ばれる。大多数は抗日戦争や全国解放戦争の中で成立・発展したものである。民主党派は政治的には中国共産党の指導を擁護する。これは民主党派が共産党と長期にわたる協力と共同の闘いの中で行った歴史的な選択である。各民主党派は憲法が規定する範囲内の政治的自由、組織的独立と法律的な地位の平等を享有する。長期的に共存し、互いに監督し合い、肝胆相照らし、光栄と屈辱を共にするというのが中国共産党が各民主党派と協力する基本方針である。 
 
 各民主党派は野党でも反対党でもなく、参政党である。現在、中国の各級の人民代表大会常務委員会、政治協商委員会、政府機関、経済・文化・教育・科学技術などの部門にはいずれも多くの民主党派の人々が指導的ポストに着いている。例えば、8つの民主党派の現任の中央委員会主席はそれぞれ全国人民代表大会常務委員会の副委員長または全国政治協商会議副議長を務めている。同時に、各民主党派は各省や自治区・直轄市・各大中都市に民主党派の地方組織と末端組織を設置している。 
 
 中国国民党革命委員会 
 
 中国国民党革命委員会(略称:民革)は1948年1月1日に正式に発足し、中国国民党民主派とその他の愛国民主主義者が作ったものである。政治連盟の特徴があり、中国の特色を持つ社会主義の建設と祖国の統一事業に努める政党である。主要な創立者は宋慶齢・何香凝・李済深である。中国国民党革命委員会第12期中央委員会主席は万鄂湘である。 
 
 中国民主同盟 
 
 中国民主同盟(略称:民盟)は文化教育と科学技術に従事する中高級知識人により組織されたもので、1941年3月に発足し、政治連盟の特徴を持ち、社会主義事業に取り組む政党である。主要な創立者は張澜・沈鈞儒・黄炎培・章伯鈞などである。中国民主同盟第11期中央委員会主席は張宝文である。 
 
 中国民主建国会 
 
 中国民主建国会(略称:民建)は主に経済界の人々から構成され、1945年12月に発足した。政治連盟の特徴を持ち、社会主義事業に取り組む政党である。創立者は黄炎培・胡厥文・章乃器・施复亮などである。中国民主建国会第10期中央委員会主席は陳昌智である。 
 
 中国民主促進会 
 
 中国民主促進会(略称:民進)は教育文化出版に携わる中高級知識人が主となって、1945年12月に発足した。政治連盟の特性を持ち、中国の特色ある社会主義事業の建設に取り組む政党である。主要な創立者は馬叙倫・王紹鏊・周建人・許広平などである。中国民主促進会第13期中央委員会主席は厳隽琪(女)である。 
 
 中国農工民主党 
 
 中国農工民主党(略称:農工党)は1930年8月に発足した。医薬衛生界の中高級知識人を主とし、政治連盟の特徴をもつ、中国の特色ある社会主義事業の建設に取り組む政党である。主要な創立者は鄧演達・黄琪翔・章伯鈞などである。中国農工民主党第15期中央委員会主席は陳竺である。 
 
 中国致公党 
 
 中国致公党(略称:致公党)は1925年10月に発足される。帰国華僑や華僑の家族を主とする民主党派である。政治連盟の特徴をもち、中国の特色ある社会主義事業の建設に取り組む政党である。中国致公党第14回中央委員会主席:万鋼     
 
 九三学社 
 
 1946年5月に、科学技術界の高中級知識人が主となって発足した。政治連盟の特徴をもち、中国の特色ある社会主義事業の建設に取り組む政党である。主要な創立者は許徳珩・潘菽・涂長望などである。九三学社第13期中央委員会主席は韓啓徳である。 
 
 台湾民主自治同盟 
 
 台湾民主自治同盟(略称:台盟)は1947年11月に発足した。台湾省出身者からなる社会主義者の労働者と社会主義を擁護する愛国者の政治連盟であり、社会主義に奉仕する政党でもある。主要な創立者は謝雪紅・楊克煌である。台湾民主自治同盟第9期中央委員会主席は林文漪(女)である。 
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