河口篇 05

 それにしても重ね重ね汉字というのは便利だ。汉字が便利というより、自分が使っているものと同じだから便利だ。

 
 ほら、こんな完全に现地语で书かれた看板を见ても、意味がわかってしまうじゃないか。「袋鼠皮具」。カンガルーの革制品が置いてある店だろう? パッと见ただけですぐに理解出来るじゃないか。……いや、待てよ。それは隣にカンガルーの絵が描いてあるからで、単纯に「袋鼠」だけだとわからないかもしれんな。「袋のネズミ」ってことで、倒产しかけの店だと思ったかもしれない(そんな意味の名前を店につけるかっ)。
 
 それに、よく考えてみれば名前がカンガルーショップだからカンガルーの皮の店だと思うのも短络的かもしれない。キティランドだって、别にキティちゃんの皮で作った制品(三味线とか)を扱ってるわけじゃないからな。まあいいや。
 
 汉字といえば、この中国最初の町の名前も当然汉字、「河口」である。ああ、素晴らしいじゃないか汉字の地名。嬉しいじゃないか身近な语感。中国旅行に来たはずなのに、旅の最初なんてンカタベイとかンゴロンゴロとかをさまよってたんだぜ(涙)? ムズズとかブラワヨとかリロングウェだぜ(号泣)?? なに旅行だよそれ……
 
 これはスーパーマーケットで売っていた、中国でも大人気の日本アニメ、桜桃小丸子の绵棒である。
 
 桜桃小丸子、さくらももこまるこだ。名字がさくらで、名前が「ももこ」と「まるこ」で2つ。まるで女流漫才コンビではないか。春やすこ·けいこ的なノリで、「さくらももこ·まるこのお好み演芸会」とかが開催されそうな気配である。さくらももこさんすみません。
 
 ところでこの商品、ちゃんとさくらさんとさくらプロダクションの許可を取って製造しているのだろうか?? あやしい。
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