河口篇 02

 漢字。「中国ピー通」。そして「江南招待所」。

 
 読める。読めるじゃねーか。そう、ここは中国だ!!!
 
 この汉字の并ぶ町の景色と、道行く人々の自分に近い颜立ちを见ると、いよいよ実感が沸く。この旅での本当の目的地、中国に辿り着いたのだ。
  世界で最も人口の多い国。エジプト、インダス、メソポタミアに并ぶ4大文明のひとつ、黄河文明の発祥地。遣隋使に遣唐使。元寇に日中戦争。三国志に西游记。少林寺にジャッキーチェンにカンフーチェン(1983年よみうりテレビ制作)。パンダに饺子にウーロン茶にチャイナドレスの深いスリットに人肉まんじゅう(昔「八仙饭店之人肉馒头」という映画があったんです)。ああ食べたい。なにより黒い目、黒い髪の东洋人……
 
 距离的にも文化的にも生物としても、今までの国々とは一线を画した近さを感じる。しかし理屈ではない。地球上の、地続きで最も远い地点からここまで旅をして来た立场として、今眼前に现れたあらゆる景色から、日本と中国の距离の无さというものを体感として感じるのだ。 ※でも时间が経てば、中国人との精神的な距离は绝望的な大きさだということに、ぶちキレながら気付くよ? by未来のボク
 
 そんなわけで、あれですね。いよいよここから旅行记「中国初恋」のスタートなわけですね。
 
 いやあ、ずいぶん前置きが长かったよね。中国旅行记なのに、日本を出てから中国に入るまで190章分あるよ? 第一章を书き始めてから、5年かかっていますけど。オリンピック2回见ていますけど。ヤワラちゃんが田村から谷になってママになったというのに、その间にオレはなんてのんびりしていたんだろう(涙)。でもこれでようやく中国に突入したし、ロンドンオリンピックまでには、いや、せめてヤワラちゃんが「五十肩でも金! 祖母でも金!!」と言い出すまでにはなんとか完结を……。
 
 まああまり感伤に浸っているとしつこくなるので旅に戻ろう。
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