第三章:経済~28、東北の古い工業基地の振興

 28、東北の古い工業基地の振興 

 
 東北地区の古い工業基地は、国民経済と社会発展の中で重要な地位を持っている。計画経済の時期に東北の機械製造業や鉄鋼産業などの重工業は、中国の経済建設に大きな貢献をした。しかし、東北の古い工業基地は形成の時期が早く、一部の産業が衰退期に入る一方、市場での競争力が低下しているのに代替産業が発展しておらず、特に一部の資源型都市が非常に大きな困難にぶつかっている。こうした課題を解決するため中国政府は東北などの古い工業基地の調整や改造、振興の加速を決定した。 
 
 東北の古い工業基地を振興する中国政府の主な政策措置は、戦略上から経済構造を調整することであり、この中には産業構造の調整・所有制構造の調整・国有経済構造の調整が含まれている。これが古い工業基地を振興させる主要方針である。また企業の技術改造を適切に強化することは、東北の古い工業基地を振興させる重要な一環である。全面的で協調的かつ持続可能な発展に努めることが、古い工業基地を振興させる長期的な計画である。就業や社会保障システムをきちんと整備することは、東北の古い工業基地を振興させる重要な保障である。科学技術教育事業の発展を速めることは、東北の古い工業基地を振興させる重要な条件である。 
 
 東北地区など古い工業基地の振興戦略が実施されて以来、東北3省の経済成長は加速し、次第に国内の他の地区との差を縮めてきている。2008年、東北3省の域内総生産が全国に占める割合は2007年より0.14ポイント高い8.62%を占めたが、これは21世紀になって東北3省の域内総生産の割合が底を打って初めて上昇したものである。
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