第三章:経済~6、インフラ整備

 6、インフラ整備 

 
 道路 
 
 中国の広大な国土上には、道路が四通八達している。その内で最も重要なのは、国土の東西と南北を貫く「縦5本・横7本」の12本の幹線国道である。総延長3万5000キロのこの道路網は、現在すべて完成した。 
 
 ここ20年来、中国は一貫して道路をインフラ整備の重要な項目とし、高速道路建設の飛躍的な発展を実現してきた。北京-上海、北京-瀋陽、北京-石家荘-太原、上海-南京-合肥、上海-杭州-寧波など複数の省を通過する長距離高速道路の開通に伴って、中国道路交通の混雑が明らかに緩和し、長期的に抱えている輸送能力不足は明らかに改善された。高速道路の急速な発展により、省と省の間、および重要な都市を結ぶ時空は大きく縮小した。人員や商品・技術・情報の地域間交流のスピードが加速し、生産運輸コストを効果的に削減した。そして、より広い範囲で効率的な資源配置と市場の拡大を実現し、企業の競争力の向上や国民経済の発展と社会の進歩を促すために重要な役割を果たしてきた。現在、高速道路のスピードと利便さは国民の生活にも密接に関わり、人々の時空概念とライフスタイルを大きく変えつつある。 
 
 鉄道 
 
 2012年末までに、中国で運行している鉄道の総延長は世界第2位の9万8000キロに達し、その内、高速鉄道は9356キロで世界1位となった。現在、中国の鉄道は旅客輸送量・貨物発送量・貨物取扱量・換算取扱量はいずれも世界1位となった。 
 
 中でも高速鉄道が中国鉄道運輸の最新鋭部隊となっている。2007年高速列車が中国で初めて走って以来、高速列車に乗った旅客数は延べ15億人を超え、高速列車の旅客が鉄道旅客全体に占める割合は2007年の5%弱から現在の約27%にまで伸びた。第12次五カ年計画(2011-2015年)の末ごろには、中国の高速鉄道の総延長は1万8000キロに達し、そのうち時速200~250キロの高速鉄道が1万1300キロ、時速300~350キロの高速鉄道が6700キロで、50万以上の人口を持つ中国の都市をほぼ全てカバーすると予想されている。 
 
 港 
 
 中国沿海の港湾建設は石炭・コンテナ・輸入鉄鉱石・食糧・出航用の深い水道などについて行われてきたが、中でもコンテナ運送システムの建設を強化してきた。中国政府は力を集めて大連・天津・青島・上海・寧波・アモイ・シンセンなどの港に深水コンテナ埠頭を作り、中国のコンテナ中枢港の形成の基礎を固めた。また、石炭輸送システムの建設を更に強化し、石炭運搬船用の埠頭を新たに建設すると同時に、輸入した原油や鉄鉱石の積み下ろし用の埠頭を改築・拡張した。 
 
 2012年の全国の港の年間貨物取扱量は107億8000トンで、そのうち輸出入貿易の取扱量が30億6000トンに達し、1978年に比べてそれぞれ38倍、51倍となり貨物取扱量が何年か連続で世界一となった。中でも年間貨物取扱量が1億トンに達した港が29、世界の港湾ランキングベスト10に入った港が8つもあり、上海港が世界1位のコンテナ港となった。世界の海運が急速に発展し、世界の一部の地域で港湾の取扱能力が不足する中、中国の港は終始効率的かつ便利なサービスを提供している。 
 
 民間航空 
 
 中国の航空路線は世界各地に伸びている。2012年末、中国では、定期航空路線に使われる空港が180カ所以上に上り、定期航空路線は2457本に達した。その内、国際線は381本で、世界52カ国121都市と結んでいる。 
 
 電話 
 
 2012年の末までに、中国では、固定電話の加入者は2億7815万人に達し、その内、都市部の電話加入者は1億8893人、農村部の電話加入者は8922万人となった。中国は1987年から移動通信業務を行い、1990年以降は急速に発展し年間成長率が100%以上に達している。現在、移動電話網はすでに中国のすべての大中都市および2000以上の小都市と県をカバーしている。2012年に移動電話の加入者は新たに1億2590万人増え、そ年末までに11億1216万人に達した。2012年末までに、中国では固定電話と移動電話の利用者が13億9031万人に達し、前年より1億1896万人増え、電話の普及率はついに100人あたり103.2台となった。 
 
 インターネット 
 
 2013年6月末現在、中国ではインターネットの利用者が5億9100万人に達し、2012年末より2656万人増えた。インターネットの普及率は44.1%で2012年末より2%上昇した。新たに増えたインターネット利用者のうち、携帯電話によるでインターネット接続の割合は70.0%に達し、他のモバイル機器を通じてインターネットに接続する利用者の割合を上回っている。特に、注目すべきなのは、農村でのインターネットの普及が速く、最近の6カ月に新しく増えたインターネット利用者の中で農村地域に住む人は54.4%にも達している。 
 
 それと同時に、2013年6月末現在中国では携帯電話でインターネットに接続する利用者は4億6400万人に達し、2012年末より4379万人増加した。ネット利用者のうち携帯電話を使ってインターネットに接続する人の割合が78.5%に上がった。3Gの普及・無線LANの発展・携帯電話アプリの技術革新が中国の携帯電話によるインターネット利用者の急増を後押ししている。 
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