諺・慣用句の語源07

◆株(くいぜ)を守る

 旧習を固守して融通が利かないという意味で、ウサギが偶然に木の切り株にぶつかって死んだのを見て?またぶつからないかと、毎日切り株を見張って暮らしたという愚かな宋の国の農夫の話です?「守株(しゅしゅ)」とも言います。
 
◆逆鱗(げきりん)に触れる
 「逆鱗」とは何か?韓非子が言い出しっぺのようですが、竜の喉(のど)の下に逆さについたウロコ、すなわち逆鱗があり、人がこれに触れると殺されてしまうというものです。
 
◆月下氷人(げっかひょうじん)
 なぜ「月下氷人」が仲人を意味することばとなったのでしょう。これは「月下老」と「氷人」の二つの故事から合成されたといいます。
 唐の韋固が旅をしている途中?月夜の晩に宋城の南の村である老人に出会いました?その老人は、袋に持った赤い縄で世の中の男女の縁を結ぶという人でした?韋固が「私の妻もどこかにいますか」と尋ねると?「宋城の北門で野菜売りをしている陳婆さんが抱いている赤ん坊だ」と言われました。韋固はがっかりして立ち去りましたが、十数年後、官吏になった韋固は太守の娘と結婚しました?妻の身の上を聞いてみると?実は太守は養父で宋城の北門の野菜売りの陳婆さんの娘だったのです。
 また、晋の令狐策が、氷の上で氷の下の人と話をしたという夢を見て?それを占いの名人に占ってもらったところ、それはあなたが結婚の仲人をする前兆だと言われました?彼は後にその予言どおりに結婚の仲人をしました。
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