UNIT 8  パトロール(4)

陳 :これからは成形課に行きますか。

佐藤:ええ、成形課は主に第一課と第二課で使う部品を生産します。けっこうな数量がありますから、三交替で生産しています。インジェクションは24時間フル稼働で回しています。
劉 :佐藤部長、今日は。
佐藤:劉さん、今日は。全て順調ですか。
劉 :はい、問題はありません。
佐藤:最近気温が高いから、みんなの体調に注意してください。
劉 :はい。一番暑い時は、成型現場の温度は40度ぐらいになります。でも、皆は真面目に働いています。
佐藤:ええ。分かりました。所で、前回劉さんが言っていた金型洗浄の件はどうなりましたか。
劉 :何種類も試しにやってみましたが、効果はそんなに良くなりません。続けてテストをするつもりです。
佐藤:了解。それじゃ陳ちゃんと見回ります。
......
陳 :佐藤部長、先ほど、ある従業員が別の材料を混入した所を見ましたが、なにか理由がありますか。
佐藤:コストダウンの角度から考えると、一般の成型作業は一定比率のリターン材を使う。その作業者はリターン材を新しい材料に混合していたのだと思います。
陳 :リターン材と言うのは何ですか?
佐藤:前の成型作業で出来たゲート或いは不良品を粉砕(ふんさい)してリターン材にします。
陳 :混合して使うと、製品の特性に影響を与える恐れがあるでしょう。
佐藤:だからリターン材の添加比率を管理しなければなりませんよ。それに、異種の材料を混合するのは禁止です。ほら、この問題を防ぐために、各種の材料は専用の粉砕機で処理されています。もう一つ、色の近い材料があるから、このような材料の使用ミスをなくすために、全てのリターン材には管理カードを貼り付け、材料の期日、担当者を詳しく記録し、班長(はんちょう)が確認してから保管します。使用のときも用途、使用期日、数量などを記録し、確認をします。これで問題を無くします。
陳 :なるほど。それでは一般の添加比率はどれくらいですか。
佐藤:それは具体的な製品と使用材料の種類次第です。製品の内部で使うものだと、適当に多目に入れることが出来ますが、外に使うものだと正確に比率を計算する必要があります。場合によって、要求の高いものはリターン材を使用するのは禁止です。
陳 :分かりました。
佐藤:陳さん、職場を三つ見ましたね、感想は?
陳 :管理を徹底(てってい)的にやるのは、やはりいろいろな細かい所に注意する必要があると思います。
佐藤:そうですね、細かい所に注意すること。これは非常に大事なことです。
分享到:
赞(0)