UNIT 5  パトロール(1)

佐藤:陳さん、各部門を見回りますので、付き合って。

陳 :はい、パトロールですね。主にどのような内容を確認しますか。
佐藤:例えばラインの作業は順調であるか、異常不良品が無いか、作業者は操作標準通りに作業しいるか、日常のチェックシートを真面目に記録しているか等、内容は沢山あります。極端に言うと、“決められたことは必ず守る”についてを確認します。
陳 :“決められたことは必ず守る”、この言葉はなんだか印象に残っていますね。思い出した。面接の時に会議室で見たことがありました。
佐藤:そうです。それは社長が書いた、うちの会社の理念です。でも、言うのは簡単ですけど、実際にやるとなると難しいですね。
陳 :だから私たちは常に確認しなければならないのですね。ルールを守らない人を見つけたら直ぐに訂正してもらいます。
佐藤:そうです。では、第一課に行きましょう。
......
孫 :部長、今日は。
佐藤:今日は、孫さん、全ては順調ですか。
孫 :はい。生産上は特に問題はありません。張さんと金型用スライド板の改造の事で相談に行くつもりです。
佐藤:そうですか。行っていいですよ。陳さんと一緒に見回ります。
陳 :佐藤部長、ラインには色付きの箱とバケットが何種類もありますね、なにか役割がありますか。
佐藤:何種類の色がありますか。数えてみてください。
陳 :黄色、赤、緑、青四種類があります。赤箱は多分不良品を入れるのに使いますね。
佐藤:はい。それに、黄色い箱に保留品を入れる。これは作業者には判定できず、品質管理者に頼んで再確認する必要がある製品です。緑のバケットは部品と原材料を入れる。青色のバケットは工程完成品を入れる。工程が全部完成してから段ボールで梱包する。
陳 :なるほど、分かりました。
佐藤:陳さん、ラインの一番最後の電光掲示板が見えますか。上としたに数字が二個あるの。
陳 :見えました。この数字は生産計画台数と生産実績台数ですね。
佐藤:そうです。上の生産計画台数は標準作業時間に基づいて設定されます。下の生産実績台数は最終工程を通過するとセンサーで自動的にカウントされます。この二つの台数比較でラインの生産状況が正常かどうか分かります。それに、時間が経つと、生産計画台数は自動的に増えるから、作業者に緊迫感を持たせ、客観的に生産効率を向上させることができます。
陳 :生産管理の中に心理学も取り込んでいるのですね。
佐藤:そうです。統計学、数字、それに先ほど陳さんが言った心理学など、管理に関わる知識は沢山あります。一人前の管理者になるためには、いろいろな分野について勉強する必要があります。
陳 :分かりました。
佐藤:第一課の生産は問題ありません。ここの日常記録を確認に行きましょう。
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